技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか September 06, 2009
September 06, 2009
技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか
「技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由」ダイヤモンド社(妹尾堅一郎教授)は、日本の技術開発、経営戦略、知財戦略に多くの示唆を与える。
(1)急所技術の開発による基幹部品化
(2)基幹部品を組み込んだ、普及「中間システム」の生産
(3)国際イノベーション共闘によるディフュージョン(普及)の分業化
という「からくり」でインテルは勝者となった(p65~)
この勝ちパターン(日本では負けパターン)により、日本はあらゆる分野で苦杯を喫している。まさに、「ゲームのルールを変えた者だけが勝つ」(p120)のである。
では、インテル型戦略を日本もまねればよいのか。明治以来、西洋に追いつけ追い越せでやってきた日本。昭和の初期には、世界の先進国が、我先にと植民地主義、帝国主義をとったのを見て、日本もこれをまね、朝鮮、台湾を併合、中国大陸へと駒を進めた。その結果、経済封鎖、太平洋戦争に突入。
経済の世界でリーダーシップをとり、イノベーション・イニシアチブをとれない限り、日本は、インテルのような戦略はとれないであろう。自動車の世界も、世界制覇しそうになった段階で、あやしくなってきた。日本がとるべき道は、西洋を模倣する戦略ではなくなってきているのだろう。
この本は、日本の経営戦略の問題点、知財業界の問題点、様々な示唆を与えてくれます。・・ビジネスの世界で勝ちたければ、市場競争のゲームのルールというものを、自ら「イノベーション」すべき・・p120。ということだ。
参考になるブログ